~75周年企画による山根商店を振り返って~
商売の真髄「三方よし」を黙々と実践した熱く強き漢。頼もしくも優しい心眼で会社を牽引し続けた。
山根義照氏の偉大な功績はリサイクル未来へのアンサー
今回も前回に引続き山根義照氏の功績を追っていきます。
「三方よしを人生訓とし、実践」
平成20年に義照氏は、創業者の清義氏の後を引き継ぎ社長に就任した。氏は入社から培ってきた現場での経験を活かし、合理化を目的としたヤードの構造改革を行っていった。
売り手によし、買い手によし、世間によし
この人生訓は、山根商店の礎となり、現在にも引き継がれいる。義照氏の功績は、社長に就任すると課題である高速処理を実現した完全屋内管理型の近代的なスクラップヤードを作り上げるなどの功績を残した。
内容は以下の通りである。
◎単一ヤードの3基体制
平成22年に、1,000tの油圧シャーを導入。この油圧シャーは画期的なメンテフリーであり、単一ヤードの大型切断機3基体制を組み直した。
◎在庫置場の合理化
同時に、スクラップの在庫置場を区画整理、新たに鉄板で桝を16個作成した。スクラップの種類別、検収別に保管することで、メーカーのニーズにあったスクラップを出荷できるよう大幅な時間を短縮さえることに成功。
◎トラックスケールの増設
トラックスケールを2基の増設し、スクラップの入出荷を同時に行えるように改修した。
これにより、顧客の待機時間は大幅削減、待たすことなく売り手よしの心情に配慮したものであった。
約5,000坪の完全建屋内作業場だからできる事である。
◎環境に配慮し消費電力を抑えた油圧シャーを導入
平成25年に、環境に配慮したエコサーボ搭載「アイドリングストップシステム)」油圧で動かす大きな力と、電気で制御できる力の両方を兼ね揃えた300t圧プレス機を設置。
業界初となり近年のリサイクルのモデルケースを実現した。
現在の強固な土台は、義照氏が数年の間で大きく飛躍させるとともに、三方よしの有言実行することになったが、義照氏からは、自ら語ることなく、又世間や業界にアピールすることもなかった。こういうところが、義照氏の懐の深さと言えよう。
更に、次回へ続く